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ハイパーリキッド(Hyperliquid)とは?取引所とHYPEコインの関係を解説

話題のハイパーリキッド(Hyperliquid)は取引所なのか、コインなのか。KYC不要のDEXとしての仕組みから、バイバックが支えるHYPEトークンの価値、見落とされがちなリスクまで、初心者にもわかる形で整理しました。

Rewardoc Research
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ハイパーリキッド(Hyperliquid)で検索すると、出てくる説明が真っ二つに分かれます。取引所だと書いている記事もあれば、価格とチャートをひたすら並べている記事もある。結局これは取引所の名前なのか、それとも新しいコインなのか。迷いますよね。答えは、どちらも正解です。ハイパーリキッドは取引所の名前で、HYPEはその取引所が発行したトークンです。

今回はハイパーリキッドとは何か、HYPEとは何か、そしてなぜこの取引所が使われているのかまで、まとめて整理していきます。


💡始める前にひとつだけ!


1. ハイパーリキッドは「取引所」の名前です

ハイパーリキッドの取引プラットフォームとHYPEトークンを、それぞれ取引画面とコインのイメージで表し、2つの概念を区別して見せている画像

ハイパーリキッドは取引所の名前です。 バイナンス(Binance)やバイビット(Bybit)と同じ取引所ですが、決定的に違う点が1つあります。会員登録がありません。 取引所と聞くと、メール認証をして、身分証を撮ってアップロードして、承認を待って——という面倒な流れを思い浮かべるはずです。ハイパーリキッドには、その工程がまるごとありません。

普段使っているメールアドレスでポチッとログインするだけで、そのまま取引を始められます。「メールを入れただけで、どうやって取引するの?」と思いますよね。ログインしたその瞬間に、自分専用のウォレットアドレスが自動で生成されるからです。

既存の中央集権型取引所との最大の違いは、KYC(本人確認)そのものが存在しないことです。免許証やパスポートを撮って送る必要がないので、匿名性が保たれます。


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2. HYPEはその取引所が発行したコインです

取引プラットフォームを表すトレーディング画面と、独自トークンを表すコインを並べて配置し、ハイパーリキッドとHYPEの違いを示した画像

ハイパーリキッドを調べていて、いちばん混乱するのがここです。「ハイパーリキッドは取引所(プラットフォーム)の名前、HYPEはその取引所が独自に発行したコイン(通貨)」。これが答えです。

ざっくりデパートに例えるなら、ハイパーリキッドという巨大な「デパートの建物」の中でだけ通用する専用の商品券であり、同時にその会社の株。それがHYPEです。では、このコインはなぜ最近こんなに騒がれ、価格が上がっているのでしょうか。仕組みは思ったよりシンプルです。

普通のコインは、まず「これ、結局どこで使うの?」という疑問が先に立ちます。でもHYPEには、はっきりした使い道と、価値を押し上げる強力な仕掛けがあります。

  • 手数料として消えていく燃料: ハイパーリキッドの中でいろいろな取引をするとき、ガス代(ネットワーク手数料)としてHYPEが使われます。利用者が増えるほど、HYPEの需要も自然と伸びていきます。
  • 利益を還元するバイバック(自社株買い): ここが核心です。ハイパーリキッドは、世界でもトップクラスの取引量を誇る分散型取引所です。そこで稼いだ莫大な手数料収入で、チームは市場に出回っているHYPEを買い戻します(バイバック)。

株式市場で業績のいい会社が自社株買いをすると株価が上がるのと同じで、ハイパーリキッドが儲かるほどHYPEは買われて市場から消えていき、希少性がどんどん高まっていくわけです。

つまりハイパーリキッドという取引所は稼ぎを生む「舞台」、HYPEはその舞台を回す「燃料であり持ち分」​ということになります。

「ハイパーリキッドを使う人、増えてきたな」と感じるならHYPEという資産そのものに投資すればいいし、「身分証の提出なしで安全に先物をやりたい」なら取引所としてのハイパーリキッドを使えばいい。2つの関係、すっきりしましたか?


3. なぜみんなハイパーリキッドを使うのか?

KYC不要、資産の保管構造、新規銘柄への素早い対応という、ハイパーリキッドの主な特徴3つをアイコンと取引画面で表現した画像

ここでひとつ疑問が湧きます。分散型取引所なのはわかった。でも正直、普通に売買しているだけの人にとって、匿名性はそこまで大きなメリットではありません。先物をやるために海外取引所を使うなら、バイナンスやビットゲット(Bitget)といった大手がしっかり構えているのに、なぜこれだけの投資家がハイパーリキッドに流れているのでしょうか。初めて触る人でも肌で実感できるはっきりしたメリットは、3つだけです。

① 登録のハードルが低い(本人確認の省略)

海外の中央集権型取引所を使うには、パスポートを撮影して、自撮りを送って、と面倒なKYC(本人確認)を通さないといけません。対してハイパーリキッドはKYCが完全に省かれています。 すでに持っているウォレットか、メールアドレスさえあればすぐ使い始められるので、個人情報を出したくない人や、登録作業そのものが煩わしい人に選ばれています。

② 預けた資産の安全性(取引所破綻リスクのヘッジ)

かつて大手CEX(中央集権型取引所)だったFTXの破綻が示した通り、既存の取引所はユーザーの資産を「会社」が預かって管理する構造なので、取引所そのもののリスクをそのまま背負うことになります。一方ハイパーリキッドは分散型取引所(DEX)です。プラットフォームは取引の仕組みを提供するだけで、ユーザーの資産はスマートコントラクトを通じて本人のウォレット側に置かれたままです。だからこそ、運営の不手際や破綻リスクからは比較的安全だと評価されています。

③ 新規銘柄への対応が速い(プレローンチ取引)

ハイパーリキッドは技術的な柔軟さを武器に、新しい銘柄が反映されるスピードが大手取引所より速い傾向にあります。特に、主要取引所にまだ正式上場していない新興プロジェクトや初期段階のトークンを、「プレローンチ(Pre-Launch)」の無期限先物として先に取り扱います。動きの速い市場をいち早くリサーチして、取引データに触れておきたいトレーダーがこのプラットフォームに集まる大きな理由のひとつです。


4. では、デメリットはないのか?

ここまでだと使わない理由がないように見えますよね。ところが、いま挙げたメリットはそのままデメリットに裏返ります。資産を取引所に預けないということは、何かあったときに責任を取ってくれる相手もいないということだからです。

トラブルが起きても、補償してくれる主体がいません。

中央集権型取引所がハッキングされれば、会社が調査に入り、補償のプロセスが動きます。大手であり「中央集権型」でもあるバイナンスを例に挙げると、まさにこうした事態に備えてSAFUという別枠の基金を積んでいますし、実際に大手取引所がハッキング被害を自己資金で埋めた事例もあります。

ハイパーリキッドには、その主体がいません。会社が自分の資金を握っていないから会社が潰れても平気、というのは確かにその通りですが、裏を返せば自分のウォレットからお金が抜かれたとき、それは100%自己責任ということです。

ハッキングの大半は、取引所ではなく自分側で起きます。

ここが本当に大事なところです。個人が資産を抜かれるのは、取引所のサーバーが破られたからではなく、たいていは自分側の詰めの甘さが原因です。

偽サイトにウォレットを接続してしまう。リカバリーフレーズ(シードフレーズ)を写真フォルダやメモアプリに保存しておく。中身を確認しないまま署名ボタンを押す。実際に、Googleでハイパーリキッドを検索して、広告枠に出てきた偽サイトにウォレットを繋ぎ、資産を抜かれた事例もありました。(関連記事:Fake Hyperliquid Google ad linked to Inferno drainer steals USDC)

中央集権型取引所なら、パスワードが漏れてもOTPがあり、出金アドレスのホワイトリストがあり、不審な動きがあれば取引所側が出金を止めてくれることもあります。防衛線が何重にもあるわけです。ウォレットにはそれがありません。署名ひとつで終わりです。

やり直しが効きません

アドレスを打ち間違えた。ネットワークを選び間違えてコインが宙に浮いた。リカバリーフレーズを失くした。中央集権型取引所なら、とりあえずサポートに問い合わせるという手が残っている場面です。

ハイパーリキッドでは、この復旧が困難です。KYCをしていない以上、身分証で本人確認をしてアカウントを取り戻す、という経路そのものが存在しません。登録が簡単だった理由と、復旧できない理由は同じなのです。


まとめると、取引所の破綻リスクがなく、KYCなしで匿名性が保たれるというメリットは、タダで手に入るものではありません。そのリスクを自分で丸ごと背負う、という条件付きで受け取っているだけです。普段ウォレットをどう管理しているかによって、これは強みにもなれば、想像以上の重荷にもなります。


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